ブランド立ち上げ初期に商標登録すべき?将来のリスクを避けるための3つの重要ポイント


起業初期はリソースが限られているため、多くのブランドオーナーが「商標登録は後回し」と考えがちです。ブランドが軌道に乗ってから対応しようとする人も少なくありません。

しかし実は、「商標登録のタイミング」が、ブランドの将来を大きく左右するのです。

私はこれまで、台湾や日本のスタートアップ数百社を支援してきた知的財産コンサルタントとして、心からお伝えしたいことがあります。それは、立ち上げたばかりのブランドこそ、最優先で商標登録すべきだということです。

この記事では、商標登録の重要性や計画の立て方を実務経験に基づいて解説し、将来のトラブルや損失を回避するための注意点をお伝えします。最後には、「今すぐ商標出願すべきか」の判断基準や、準備すべきこともご紹介します。



1. 商標を登録しないと、他人のために働くことになるかも

1-1 ブランド名は最も奪われやすい資産

一生懸命考えたブランド名、ロゴ、イメージ写真などは、一度公にすると、あなたが出願する前に第三者に商標登録される可能性があります

よくある商標の先取り例:

  • 競合ブランド(悪意を持って出願をブロック)
  • 販売代理店やビジネスパートナー(隙を突いて先に出願)
  • 元従業員やデザイナー(関係悪化時に創作権を主張)

これは台湾や中国で特に多く見られる事例です。言語や市場の共通点から、ブランドの途中での名称変更や再ブランディングを余儀なくされることもあり、顧客の信頼喪失や売上減少にもつながります。

有名な事例:50嵐、無印良品、COMEBUYなど。


(Source:WEIBO @小炒煤說日本)


1-2 商標がないと、ビジネス展開に制限が出る

ブランドを拡大しようとすると、以下のようなパートナーと関わる機会が増えます

  • ECプラットフォーム(Shopee、momo、Amazon など):登録商標の保有が求められる
  • 流通業者(百貨店・量販店):ブランドの権利証明を要求されることがある
  • 投資家(VCや法人投資家):知財の保有状況をチェックされる

商標がないと、商品が出品できない・資金調達が進まないなど、ビジネスに大きな支障が出ることも。


1-3 商標はブランド価値を守るための法的基盤

商標は「誰かを訴えるため」だけのものではありません。
むしろ以下のように、ブランド価値を法的に保護し、将来的なライセンス・譲渡・フランチャイズのための基礎資産となります。

商標登録がなければ、ブランドに対する法的なコントロール権が弱く、交渉や事業売却の際にも不利になります。たとえるなら、豪邸を建てたのに、土地の権利証がない状態と同じです。


2. 商標登録は思っているほど難しくない

台湾での商標出願の流れは以下の通り:

調査 → 出願 → 登録 → 10年ごとに更新

多くの起業家が商標登録に対して持っている誤解は以下の3つです:

誤解1:「費用が高そう…」

実際、台湾の出願費用はコストパフォーマンスが高いです。一度登録すれば、10年の保護が得られます。

複数国(例:台湾+日本+アメリカ)に出願したい場合は、戦略的に段階的に進めることで、費用をコントロールできます。

誤解2:「手続きが面倒そう…」

良いコンサルタントであれば、以下をサポートします:

  • 類似商標があるか調査
  • 適切な区分選定(実際の商品をカバーする)
  • 海外展開を見据えたリスク分析

ブランド名、ロゴ、事業内容の基本情報があれば、すぐに対応できます。
実際、自己申請したが適切な商品区分で登録されておらず、再出願が必要になったというケースもあります。


誤解3:「まだブランド名が決まっていない」

最終的なブランド名が決まっていない場合でも、いくつか候補を検索して明らかに類似するものを避けるだけで、大きなリスクを回避できます。

また、ロゴなどの図形商標やセカンダリ要素(サブブランド)から先に登録しておくことも可能です。



3. 今すぐ商標を申請すべきか、セルフチェック

以下の質問に「はい」が1つでもあれば、商標出願を検討すべきです:

  • ブランド名をすでに公開していますか?
  • 共同創業者がいますか?
  • Instagram、Facebook、公式サイトを運営していますか?
  • 商品出荷や提携を開始していますか?
  • ブランド名を5年以上使い続けたいですか?

また、以下のような目標がある場合も、早期の出願をおすすめします:

  • 海外展開(日本、東南アジア、アメリカなど)
  • フランチャイズや代理店契約を考えている
  • 出資者や補助金を探している





4. 実務でよくある、「ミスった!」と思うポイント

  • 区分の選択ミス: 関係ない商品区分を選び、実際の商品が保護されない
  • 出願の遅れ: ブランドを公開した後に出願しようとしたが、すでに他社に登録されていた
  • 海外の出願タイミングを逃す: 台湾で出願したが、他国で優先権主張を忘れ、権利取得が困難に
  • デザインを使用しているが未出願: ロゴデザインに高額な費用をかけたのに、商標登録していなかった

⚠️ これらは、私たちがブランドの再構築をサポートする際によく見られる失敗です。




5. 商標出願のサポート内容(当社が提供できること)


私は、台湾・日本・東南アジア・アメリカなどの多国商標出願に対応したコンサルタントとして、以下の支援を行っています:

  • 多国出願の戦略設計と実行
  • 類似商標の調査・保護範囲の策定
  • 権利侵害の分析と交渉支援
  • 商標の譲渡、ライセンス、M&Aに関する法務対応

単なる一度限りのサービスではなく、ブランドの成長と継続を支えるパートナーとして寄り添います。




結びに:ブランドの守護者は「あなた自身」

多くの起業家が、ブランドづくりに全力を注いでいるにもかかわらず、最も基本的な「商標保護」を後回しにすることで、せっかくのブランドが他人に奪われるというリスクに晒されています。

商標登録は「余裕があるときにやること」ではなく、起業計画の一部として組み込むべき戦略です。

今日から、あなたのブランドに最初の法的な防衛線を築きましょう。





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